10年国債もマイナス金利 – 5月住宅ローン金利は最低下

メガバンク5月金利引き下げ発表

26日、メガバンクの三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友信託銀行が5月の住宅ローン金利を発表しました。

みずほ銀行は2~20年固定金利を一律0.05%引き下げ、三菱UFJ銀行は15年・20年固定金利を0.05~0.1%引き下げとなります。三井住友信託銀行は、金利の据え置きとなっています。

変動金利は3銀行とも4月と同じ金利となります。

金利の引き下げ幅は大きくはありませんが、メガバンクが金利を下げたことにより、ネット銀行も5月金利は引き下げられることになります。住宅ローンの借り入れを検討している方は、5月の金利で借りるとお得になります。

熊本地震復旧支援 優遇ローンは安い?

2016年4月14日に発生した熊本地震では、阪神淡路大震災・中越地震・東日本大震災に続く国内では4度目の震度7を記録し、死者50名、20万人を超える避難者が発生しました。地震の影響によって、重要文化財に指定される熊本城の瓦や石垣が崩落するなどの被害もでました。地震によって亡くなった方には、ご冥福をお祈り申し上げます。

熊本地震の復旧支援として、りそな銀行、三井住友信託銀行などで、熊本県を中心とする被災者を対象とした金利優遇プランが開始されました。これまでにも、東日本大震災の被災者などに向けて、優遇金利や手数料の減免といった、復旧支援を行っていました。

この住宅ローンプランはどんな内容なのでしょうか?

結論から言うと「ケチ」なプランです。りそな銀行の復旧支援プランの内容を見てみましょう。

復旧支援融資制度
住宅ローン
資金使途 住宅の取得、買替、住替、または増改築、補修資金
融資金額 1億円以内
利率 標準金利から年1.85%割引(保証料金利上乗せ型の場合、年1.65%割引)
返済期間 35年以内
取扱期間 2016年4月15日(金)から2017年3月31日(金)申込受付分まで
取扱店 りそな銀行の全店

ここで注目すべきポイントは、利率です。「標準金利から年1.85%割引」と書かれていると、なにやらとてもお得そうに見えますよね。しかしこれは、被災者の方でなくとも、普通にりそな銀行で住宅ローンで借りる際にも同じ条件で借りれます。

では、何が復旧支援プランなのかというと、被災者の方の場合は、必ずこの割引が効くというサービスです。被災者以外の方の場合は、例えば頭金が1割未満の場合は、優遇金利が減らされて、もう少し割高な金利になります。一方で被災者の方の場合は、例えば頭金0円で100%すべて借りるという場合でも、1.85%引かれるというわけです。

しかし、他銀行と比較するとりそな銀行が必ずしも安いというわけではありません。4月現在の金利ですと、りそな銀行で借りると0.625%のところ、他銀行では0.568%(住信SBIネット銀行)などのもっと安い銀行があります。「被災者支援」と銘打っていても、安いとは限らないので注意してください。

地震によって苦しむ被災者の方のために、良心的な住宅ローンプランが出てきても良いのではないか思います。

5月住宅ローン金利は低金利が継続!?

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住宅ローンの金利決められ方は非常に単純で、10年国債の金利にプラス0.5~1.0%を上乗せする、という方法が取られています。

つまり、5月の住宅ローン金利を予想する場合は、10年国債の金利を確認すればよいというわけです。

日銀のマイナス金利導入発表がされた2月から、10年国債の金利は急降下し、3月の半ばにはマイナス0.1%を下回りました。また、4月半ばとなった現在でも同じ水準を維持しています。このグラフを見ますと、5月の住宅ローン金利は、4月と同じ水準か、もしくはやや下がると予想されます。

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マイナス金利の影響は継続

日銀はマイナス金利の導入と、銀行の動き、住宅ローン金利の更新の経過をまとめています。

2016年1月29日 日銀マイナス金利導入発表
2月1日 定期預金 金利引き下げ
2月6日 新生銀行住宅ローン金利引き下げ
2月15日 普通預金 金利0.001%に引き下げ
2月16日 マイナス金利正式導入
2月18日 各銀行、普通預金 金利引き下げ
3月1日 住宅ローン金利引き下げ
4月1日 住宅ローン金利引き下げ

2016年1月29日に突然、日銀がマイナス金利の導入を発表しました。週末の金曜日の発表でしたが、週明けには早くも各銀行で定期預金の金利引き下げのニュースが走りました。

10年国債のグラフも、1月29日を境目に急落しています。社会に大きな影響を及ぼしうるニュースが流れると、株価の下落を恐れた投資家が、信頼性の高い国債の買い入れに動きます。

通常であればお金を預けていればプラスの利息がつくところ、マイナス金利ではお金を預けているのにお金が減ってしまうことになります。銀行が日銀に1000億円預けていたとすると、0.1%のマイナス金利で年間1億円の損となるわけです。日銀の発表によると、マイナス金利の対象となるお金はすべての銀行を合わせると10兆円になるとされています。つまり、年間100億円ものお金が失われていくわけです。

年間100億円も赤字になるとわかって、銀行も指をくわえているわけではありません。日銀に預けていたお金を使って、銀行も国債を買い始めたのです。数十兆円分の国債が一気に買われたので、市場はお祭り状態となり、ついには国債もマイナス金利となってしまいました。

話はそれますが、マイナス金利の導入によって、結果的に国が儲けてしまって問題にもなっているようです。

ソニー銀行5月金利発表

ソニー銀行住宅ローン金利
金利タイプ 期間 2月 3月 4月 5月
変動金利 0.539 0.519 0.499 0.499
固定金利 2年 0.671 0.651 0.65 0.65
3年 0.674 0.654 0.65 0.65
5年 0.726 0.706 0.7 0.7
7年 0.81 0.79 0.756 0.719
10年 0.965 0.865 0.79 0.79
15年 1.351 1.251 1.082 1.002
20年 1.564 1.464 1.219 1.112
20年超 1.714 1.614 1.331 1.192

ソニー銀行は翌月の金利を他銀行よりも2週間ほど早めに発表しています。5月の金利を見てみると、変動金利と10年以下の固定金利は4月とほとんど同じです。しかし、15年固定、20年固定、20年超固定は5月になるとさらに引き下げられます。

先ほど紹介したとおり、国債の買い入れによって住宅ローンの金利にも影響が広がっており、5月金利はさらに安くなりそうです。20年超えの金利では0.1%以上さがり、5月は長期固定金利やフラット35の金利が安くなりそうです。

固定金利の借り入れ時期を迷っている方は、5月まで待って借りることをおすすめします。

熊本地震による影響は?

熊本地震では震度7という非常に強い揺れを記録し、道路のひび割れや土砂崩れ、住宅の全壊・半壊といった大きな被害がでています。

熊本地震の市場への影響は、というとそこまで大きくはないものの、10年国債はさらに低下傾向になると予想できます。東日本大震災の際も、3月上旬には1.3%であった金利が、地震発生後の3月14日には1.1%後半まで急落しました。株価の下落を恐れる投資家が、安定資産の国債を買い込んだのです。

東日本大震災時の金利動向
事象 金利
3月上旬 1.3%
3月11日 東日本大震災発生 1.1%
6月上旬 復興国債発行 1.3%

東日本大震災の際は、復興資金として国債の増発が発表されたため、後に金利が1.3%まで戻ることになりましたので、もしも復興資金として国債の増発が発表されると、金利が上がる可能性もあります。

マイナス金利では全期間固定金利がおすすめ

マイナス金利の影響で、住宅ローンの金利が非常に低くなっており、住宅ローンを借りやすい環境となっています。今住宅ローンを借りるなら、どんなプランが最適なのでしょうか?

住宅ローンのプランには「変動金利」と「固定金利」の2種類があります。

変動金利は、金利が非常に安いというメリットがありますが、一定期間ごとに金利の更新が行われ、将来返済額が上がってしまうリスクを持ちます。一方で固定金利は、変動金利と比較して金利が高くなりますが、最初に決められた金利でずっと借りられるという安定感があります。

マイナス金利時代の今、どちらのプランが良いのでしょうか?

筆者は全期間固定をおすすめします。

現在では、変動金利・固定金利どちらも金利が低いものの、数十年後の将来を考えると、金利の上昇リスクが高まります。変動金利の場合は、今年金利が低くても、来年金利が上がったらメリットはなくなります。一方で、固定金利であれば、金利が安い今の水準で最後まで借りられるので、お得です。

もしかしたら来年金利が下がるかもしれない、変動金利ならもっと返済額が減る可能性がある、と思う方もいるかもしれません。しかし、変動金利では、金利が上がることはあっても、下がることは決してありません。

変動金利は、もともと2.4%という基準金利が設定されています。広告などに載っている金利は、ここから「優遇金利」として1.8%ほど引かれた後の数値です。

基準金利 優遇金利 適用金利
現在 2.4% 1.8% 0.6%
金利0.3%低下 2.4% 1.5% 0.6%

もしも金利が下がるという事があっても、この「優遇金利」の幅を縮小させることで、実際には返済額が変わらないようになっています。上の表のように、金利が0.3%下がったとしても、優遇金利が1.8%から1.5%に減らされることで、適用金利は同じとなります。

すでに住宅ローンの変動金利を借りている人が、マイナス金利で返済額が下がるかと思ったら、まったく変わらなかったというのはこういうわけです。

将来金利が上がり、返済額も増えてしまうリスクを考えると、金利の変わらない固定金利のが安心ですね。

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