住宅ローンいくら借りてOK?年収比率”手取り”で25%まで

将来の出費も考えた返済計画

住宅ローンの借入可能額は?

住宅ローンはいくらまで借りても大丈夫なのか?をきちんと知ることは、マイホーム購入の第一歩です。はじめてマイホームを買うという人であれば、こんなイメージを持っているのではないでしょうか。

住宅の価格が3000万円、引越し費用や手数料などで200万円。貯金は今400万円ほどあるから大丈夫だろう・・・

今あたまの中でこんな計算をしている人がいたら要注意です!

欲を言えばどこまでも贅沢はできます。庭付き一軒家がほしい、こどもが大きくなったらひとりづつ部屋を持たせたい、大きなキッチンとお風呂が欲しい。大きな地震でも安心の耐震構造、断念材の使用やソーラーパネルを設置したエコ住宅がいいらしいなど、マイホーム購入には夢が膨らみます。最近筆者が見学に行ったモデルハウスではバリアフリーが完備されており、家の中にエレベーターが付いていたりしました。

しかし、もちろん大きな部屋や、最新の設備を備えた家を建てるためには、相応の費用がかかります。高所得の家庭であれば問題ありませんが、収入が限られているのであれば、何を優先させるべきか考える必要があります。例えば一軒家を新築すれば好きな間取り、こだわりの素材を使った世界に2つとないマイホームが建てられますが、設計費や建築管理費、材料費などがかかります。一方で建て売り住宅であればすでに型が決まっており、資材も不動産会社が大量購入して建築するので割安で建てることができます。

庭は洗濯物が干せるスペースがあればいい、バーベキューなら河原に出かければいいといった考えであれば、マンションを購入した方がいいかもしれません。マンションなら土地代がかなり抑えられるので、購入価格は同じ間取りの一戸建てと比較すると非常に安く購入できます。鉄筋造りのマンションであれば地震や火災などにも強く、都市開発によって日当たりが悪くなるといった心配もありません。

また、将来ペットを飼いたいと考えている、ピアノを自由に弾いても迷惑にならない家がいい、駐車場が2台分ほしいなど、家庭によって事情はさまざまです。

こんな家が欲しいという理想のマイホーム像を決めたら、今の家計ではいくらくらいの家が買えるのか、いくらまで住宅ローンを借りれるのか、考えましょう。

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住宅価格の他にもお金がかかる!

マイホームを買うためにモデルルームに訪れる人は多いと思います。こんな家が買えたらいいな、こんな家を買うにはいくらいいるんだろう、といったイメージをつかむためには非常に良いです。ただし、モデルルームでつけられている価格だけあれば家を買えるということではありません。不動産屋が3000万円って言っていたんだから、それが価格でしょ?と思うのはもっともですが、住宅の購入にはさまざまな手続きが必要であり、それらを依頼するために費用が必要となります。

たとえば家の所有権は購入前は不動産屋が持っていますが、住宅を購入するとあなたに移ることになります。しかし、この段階ではまだ正式にはあなたのものとは認められません。土地や建物といった不動産の取引をした場合「登記」という手続きを行い、所有権が自分にあるということを申請しないといけません。「登記」は自分ですることももちろんできますが、専門的な知識が必要となるので、司法書士に依頼することが一般的です。この登記を代行してもらうために、手数料として数万円ほどの費用がかかります。

住宅ローンを借りるのにも手数料がいります。火災保険や地震保険に加入する必要がありますが、今利用している生命保険などとセットにするとお得になるかもしれません。団信は最初に一括で支払ったほうが安いですが、数十万円の現金を用意できなければ金利上乗せ型の検討も必要です。

他にも、新築の家であれば電気を引いたり、水道を開栓してもらったり、テレビやインターネットの工事も必要となります。装飾のためのプランターや木を植えたり、駐車スペースの屋根、庭のデッキといったものは家の建築費に含まれないことがおおいです。

また家を購入したあとは、もちろん引越しが必要なので、業者に頼む場合は引越し費用も必要です。また、引越しを機に家具や家電を新調したいというのはよくあることですが、数十万円~数百万円とかかります。

思っていたよりもお金がかかる、住宅ローンの頭金が準備できなくなってしまった、と後になって困る人が非常に多いです。住宅の価格だけではなく、住宅購入のために総額でいくら必要なのかを計算しておくことが大切です。

マイホーム価格=住宅ローン借り入れ額ではない!

住宅の価格が3000万円、引越し費用や手数料などで200万円。貯金は今400万円ほどあるから大丈夫だろう・・・

記事の冒頭で紹介した、初心者によくある勘違いを解説したいと思います。

「手付金」という言葉をきいたことがある人もいると思います。これは、住宅建設や購入の契約時に、前払いとしていくらかお金を渡しておくという慣習です。最近では手付金が不要という不動産屋もありますが、ほとんどの場合は手付金制度を活用しています。手付金は一般的には、物件価格にかかわらず100万円前後です。

手付金を支払っても、購入時に渡している分は価格から差し引かれるので、損をするというわけではありません。しかし、手付金を支払う段階ではまだ住宅ローンの融資は受けれないので、貯金の中から出す必要があります。この手付金制度は、一般の人にはほとんど知られていないため、突然支払いを請求されて思わぬ出費となったというケースが頻発しています。

住宅ローンを借りるためには「頭金」が必要です。頭金を簡単におさらいしましょう。住宅ローンは物件の購入価格の100%を融資してくれません。ほとんどの銀行が9割融資、つまり物件価格の90%までしか貸してくれないのです。3000万円の物件であれば、2700万円が上限なのです。残りの300万円はというと「頭金」として自分で準備しなければなりません。

もうこの時点で、手付金(100万円)、頭金(300万円)、引越し費用・手数料(200万円)と、貯金400万円を超えてしまっていますね。

10割融資という、物件価格の100%を融資してくれるプランもあります。3000万円の物件であれば、3000万円全額支払ってくれます。しかし、10割融資プランでは金利が高くなるというデメリットがあります。例えば楽天銀行のフラット35を借りると通常は1.55%のところ、9割以上の融資の場合は1.68%となります。

【プランA】借り入れ額2700万円、頭金300万円、35年ローン
【プランB】借り入れ額3000万円、頭金0円、35年ローン

プランA – 9割以下 プランB – 9割以上
借り入れ額 2700万円 3000万円
金利 1.55% 1.68%
毎月返済額 83,332円 94,523円
総返済額 34,999,548円 39,699,598円

300万円の頭金が準備できずに、10割融資のローンを借りると毎月の返済額が11000円も違ってしまいます。総返済額では4,700,050円多くなり、頭金の300万円を差し引いても、170万円も余分に利子を支払うことになる計算です。よく不動産の営業マンや、信頼性の低い情報サイトでは、頭金0円でも住宅ローンが借りれるといった宣伝をしていますが、信じてはいけません。たしかに頭金0円、さらには手数料も含めてローンを借りることができますが、便利な分だけ費用がかかることを覚悟しましょう。

また、住宅ローンの融資のタイミングも勘違いされがちです。住宅ローンのお金の受け取り・支払いは契約時ではなく、実際に不動産屋への取引支払が行われる時です。また、融資が行われた月の金利が適用されます。もし4月1日に住宅ローン申込みをし、全ての手続きが完了して契約に捺印したのが5月1日だったとしても、不動産屋との住宅取引が遅れた場合、融資は先送りされます。4月1日時点では金利が低かったのに、住宅取引が半年もかかってしまい、金利が上がってしまったということもあります。

また、2017年の4月に消費税の10%増税が予定されていますが、手続きの遅れなどでもしこのラインを超えてしまうと、増税分の2%を余分に支払わなければならなくなってしまいます。2%たらずとはいえ、3000万円の買い物であれば60万円も増税になります。時は金なりの文字通り、スケジュールの遅れが大きな損失となることに注意しましょう。

借りれる金額と、借りていい金額は違う

住宅購入のためにいくら必要なのかというイメージを持てたら、実際にいくら借りれるのか、いくらまでなら安全に返せるのかを考えましょう。

よくトラブルとなるのは「いくらまでなら借りれるのか」を基準として考えてしまう人です。というのも、実際のところ借りようと思えば銀行は結構大きな金額を貸してくれるものなのです。しかし、借りれるということと、返せるというのはまったく違います。

年収400万円未満 30%以下
年収400万円以上 35%以下

フラット35の場合、融資限度をこのように定めています。年収400万円、金利1.55%、35年ローンの場合は最高3780万円まで貸してくれます。これだけ借りられれば十分良い住宅を買うことができるでしょう。しかし3780万円の借り入れをした場合、毎月の返済額が116,665円とかなり高額になります。年収400万円の場合、税金や保険を差し引いた手取りは300万円ほど、毎月の手取りでは25万円くらいでしょう。11万6千円も住宅ローンの支払いは無理ですね。

このように、住宅ローンを借りれるのと、返せるのではまったく違うのです。住宅ローンの借り入れ金額は「いくらまでなら返せるのか」を基準にきめましょう。

まずは住宅ローンの先輩方はどのように借りているのか調査してみました。総務省発表の【平成24年家計調査年報】によれば、住宅ローン返済世帯の平均年収は718万円、住宅ローンの世帯収入に対する返済比率は15.7%(94,295円/月)とされています。平均年収が高いなと感じるかもしれませんが、世帯平均年収なので、夫婦共働きなどによって年収が合算されているケースも含まれています。

返済比率 利用割合
15.0~19.9% 22.3%
20~24.9% 26.0%
25.0~29.9% 26.1%
30.0%以上 9%

返済比率というのは、年収の何%が住宅ローンの返済に割り当てられているのか?という数値です。たとえば年収500万円の人が、毎年100万円(83000円/月)を住宅ローンの支払いに充てている場合、返済比率は20%です。

ただしこの表は年収ベースとなっており、本来使うべき「手取り年収」ではないので注意です。詳しくは次の項目で解説します。

手取り年収で計算しよう

手取り年収とは、税金や年金、健康保険料などを差し引いた純粋に手元に入ってくる収入のことです。税金の比率は収入額によって変わってくるので、手取り年収も個別に計算する必要があります。

年収 手取り年収
300万円 220~250万円
400万円 280~320万円
600万円 400~450万円
800万円 500~600万円
1000万円 700~800万円

手取り年収の幅が大きいのは、住んでいる地域や扶養の有無によっても変わってくるためで、目安程度に考えてください。また、夫婦共働きの場合は、それぞれの手取り年収を別々に計算した上で、合計するようにしてください。

思ったよりも引かれているなという印象をもったのではないでしょうか。

年収600万円 手取り年収450万円
毎月返済額 123,456円 123,456円
返済比率 18% 27%

4000万円、1.55%、35年ローンを借りた場合、年収600万円で計算すると、返済比率は24%です。しかし手取り年収450万円の場合、32%まであがります。手取りでは毎月37万5千円ほどなので、収入の3分の1以上を住宅ローン返済に充てることになります。

もしかしたら今の家計ならこのプランでも払える範囲内かもしれません。しかし、もしこどもが成長し教育費が増えたらどうしますか?大学の1年間の学費は公立であっても150万円前後は必要となります。こども2人であれば毎年300万円の学費が4年間続くことになります。短期間で高額の支払いが必要となる学費・教育費は、ある意味では住宅ローンよりも大変かもしれません・・・。

また、住宅の費用はローンだけではありません。10年もたてば壁の塗り替えが必要となるでしょう。台風の被害で屋根瓦が壊れてしまうこともあるかもしれません。住宅のメンテナンス・修理費といったお金もかかってきます。マンションの場合は部屋を購入したとしても、賃貸と同じように毎月管理費・修繕費の支払いが発生します。エレベータやゴミ捨て場、フロアの電気の取り換えといった共有部分管理維持費がかかるからです。

このようにあらゆる費用・経費を考えた上で、いくらまでなら返済できるか?いくらまで借りても大丈夫なのかを考える必要があります。

健全な返済計画を考えるのであれば、固定資産税や管理費などを含めて考えると、住宅ローンの借り入れ額は「手取り年収」で25%までを上限とすることをおすすめします。夫婦共働きで、夫手取り年収350万円、妻100万円で合計450万円(年収600万円程度)とすると、借り入れ金額3100万円、毎月返済額95,678円ほどが目安でしょう。さらに頭金用の貯金や親からの援助で500万円ほど準備できれば、3600万円になるので3LDK~4LDKのマンションを十分に購入できます。

チェックポイント

住宅ローン諸費用・引越し費用込みの総額を知っておこう

チェックポイント

住宅ローンは基本的に物件価格の9割までしか借りられない

チェックポイント

返済比率は"手取り"年収で25%まで

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