自営業でも住宅ローン審査に通りやすくなる3つの方法

自営業者は住宅ローン審査に不利?

一般的に住宅ローンの審査は、自営業者の場合厳しくなるといわれています。実際に住宅ローンの審査に通らなかったとか、融資額を下げられてしまった、金利条件が良くなかったといった口コミ情報をよく見ます。また借りる人にとっても、返済期間が長くなる住宅ローンをちゃんと支払い続けられるのだろうかといった不安を持たれている方もいると思います。今回は特に自営業者の方に、審査が通りやすく、好条件の住宅ローンプランと銀行を比較・解説していきます。

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個人事業主(自営業者)とは

まずは改めて個人事業主(自営業者とはどのような人が当てはまるのか、確認しましょう。

個人事業主とは、株式会社・有限会社等の法人を設立せずに個人で事業を行っている人で、事業主ひとりまたは家族、少人数の従業員のみの小規模な経営をしていることが多いです。つまり、アルバイトやサラリーマン等、雇われていない人で、かつ法人化していない場合には個人事業主として扱われます。一般的には自営業者と呼称することが多いので、当記事では以降自営業者と表記します。

第一次産業 農業・林業・畜産業・水産業など
第二次産業 建設業・製造業・デザイナーなど
大三次産業 小売業・飲食業・サービス業・旅館業・運輸業(個人タクシー)・開業医・理容師・作家・翻訳家・画家・音楽家・俳優・ミュージシャン・タレント・アナウンサー・スポーツ選手・棋士・占い師など

家族で農家を営んでいるという人や、飲食店を経営している、最近ではコンビニの店長をはじめた、
一般的な職種であっても雇用契約を結んでおらず、いわゆるフリーランスの場合は、自営業者ということになります。また、特定の職種についていない専業主婦などでも、インターネットを活用したブログ収入やオークションサイトを利用した収入がある場合は、自営業者と名乗ることも可能です。

審査のチェックポイント

住宅ローンの借り入れで鬼門となるのが審査ですが、自営業者にとっても同様です。特に自営業者の場合は審査で厳しいチェックが入ることが多いです。銀行側の立場になって考えると、その理由もわかります。

何千万円という大きな金額を貸し出すことになる住宅ローンでは、銀行は「きちんと返済してくれるのか?」ということをもっとも重視します。銀行にとって一番のリスクは貸したお金が帰ってこない事です。そのため、様々な条件を設けてこの人ならきちんと返済してくれるという基準にしているわけです。例えば給料が安く、ほとんど昇給がみこめない、そしていつ首を切られるかわからないアルバイトの人に、何千万円もお金を貸すのは非常にリスクがあります。一方で給料はあまり高くはないけれど、毎年一定の昇給があり、基本的にリストラのない公務員の人であれば、貸したお金がちゃんと戻ってくる信頼性が高く、審査も通り易いのです。

自営業者の場合この「信頼性」は残念ながらあまり高くないと見られています。業種にもよりますが、繁忙期と閑散期で収入がまちまちであったり、ブームや流行りすたりで売上が増減、景気の動向や取引先の影響によって事業が傾いてしまう可能性があるため「安定した返済」という視点でマイナスとなってしまうのです。

しかし自営業だからと真っ向から否定されるといことはなく、きちんとした経営体制の説明や収支状況を伝えれば、問題なく審査に通過することはできます。

住宅ローンの契約条件として、勤続年数という項目があります。これはサラリーマンであれば、勤め先の会社で何年働いているのかという年数のことです。もし勤続年数が短いと、転職が多い人かもしれない・またすぐに転職してしまうかもしれないという懸念があり、収入が不安定とみなされます。自営業者の場合も同様で、事業をどれくらいの期間続けているのかをチェックされます。もし何十年も事業をしているという人であれば、きちんとした経営と収入があるという証明にもなるので、審査ではプラスになるでしょう。

事業継続年数は通常の銀行であれば、2年~3年以上という条件にしていることが多いです。少し厳しいなと感じる人がいるかもしれませんが、この項目は自営業者だけにある条件というわけではなく、サラリーマンであっても同様です。

住宅ローン契約条件

また、もちろん収支状況も重要で、自営業者の場合は、前年度の税引き前所得が100~200万円以上というのが条件になっています。100万円~であれば思ったより敷居が低いなという印象を持たれるかもしれませんが、もちろん借り入れ金額が上がれば、それ相応の収入が求められます。ここでは「税引き前所得」がチェックされるということを覚えておきましょう。

自営業者の場合は審査が厳しくなる・・・という印象は確かにありますが、きちんとした収支と経営状況を説明できれば、大きく不利になるというわけではありません。一方で会社員であっても、勤続年数が短いとマイナスポイントとなりますし、勤め先の経営状況によっては厳しい審査となる場合もあります。

審査に不安がある自営業の方はフラット35

自営業にもさまざまな職種があります。税理士などのように、ある程度安定した収入が見込める職種もあれば、農家であればどうしても冬場の収入が減ってしまい不安定とみなされてしまいます。どうしても審査に通らない、融資の条件が厳しいという自営業の方には、フラット35をおすすめしています。

フラット35は審査が甘い

フラット35は他の住宅ローンプランと比較して、審査が甘く通りやすい傾向にあります。これは自営業者に対する審査も同様です。

これはフラット35の運営体系が他のプランと違うからで、フラット35は半分を国の機関が運営しているからです。例えば通常のプランの場合は、第三者である保証会社への加入が条件となっています。保証会社は契約者のクレジットカードの利用状況や、スマートフォンの電話料金の支払い履歴などさまざまな信用情報を調べます。一般的に住宅ローンの審査に落ちる人の大半は、この保証会社のチェックに引っかかってしまう人です。

しかしフラット35では独自の調査機関を持っており、この保証会社への加入が不要なのです。

また、フラット35は銀行が窓口になっていますが貸し出すお金はもともと国から出ているのです。そのため、銀行は事実上リスクを負わずにお金を貸すことができるのです。つまり貸せば貸すほど銀行にとってはリスクのない利益が出せるのです。このような事情があるため、フラット35の審査は比較的通り易くなっているのです。

審査で厳しい視線を送られがちな自営業者にとっては、フラット35はとても使いやすいプランでしょう。

さらに詳しいフラット35の仕組みはこちらの記事で解説しています。
住宅金融支援機構のフラット35で借りると320万円もおトク!?

所得の証明は1年分でOK

前述したとおり、通常のプランの場合は2~3年分の所得証明が求められます。しかしフラット35の場合は事業開始から1年経過していれば、申込みと審査を受けることができます。フラット35の公式サイトには2~3年分という記載がありますが、これはあくまで目安で、収支の証明があれば住宅ローンの審査に通ります。これはフラット35を取り扱う国の機関である住宅金融支援機構に直接問い合わせて確認した情報です。

また、事業を開始したのが年の途中であった場合、収入を1年分に計算しなおしてくれます。

1年目(7月開業) 300万円
2年目 580万円
3年目 640万円

300万円/6ヶ月=50万円(1月あたりの平均収入)
50万円x12ヶ月=600万円

開業したのが7月であった場合、確定申告にかける所得は6ヶ月分となります。しかしフラット35の審査ではこれを、12か月分に計算しなおし、600万円の収入見込みであったとみなしてくれます。上の例では、実際には3年で1520万円の収入でしたが、見込み計算にして1800万円、つまり平均600万円の所得としてお金を借りることができます。

申告所得についての交渉も可能

自営業者の場合、さまざまな経費がかかりますから、最終的に申告する所得がかなり低く見える場合があります。そのような場合、銀行に経営状況を詳しく説明することで、よりよい条件で住宅ローンを借りることができます。

たとえば家族で自営業を営んでいる場合には、専従者給与を計上していることがあります。例えば奥さんが従業員として働いており、毎月20万円の給与を支払っていれば、年240万円の専従者給与が発生します。しかし、もちろん家族への支払いなので、実際の出費とはならないため、見込み所得として審査で計上してもらえる場合があります。

また多くの設備を所有しており、減価償却費が高くなってしまうと、その分申告所得は下がります。しかし減価償却は実際に出費したというわけではないので、減価償却費を所得に上乗せして計算してくれることがあります。

審査の規程は銀行によっても違いますので、ひとつの銀行で審査が通らなくても、別の銀行ではOKがでることもよくあります。特に自営業者の場合は収支の状況が特殊なことも多々ありますので、交渉次第で審査内容が大きく変わることも少なくありません。一度審査に落ちてしまったとしても、諦めずに他の銀行で相談にのってもらいましょう。

銀行は外から見ればどれも同じにみえるかもしれませんが、実際はかなり独自の色があります。銀行によっては自営業者に相性のわるいところもあれば、逆に自営業のお客さんが多く慣れているという銀行もあります。自営業の場合は特にその傾向が強くなるので、予め審査が落ちる可能性も考えて、複数の銀行に申込みをしておくとよいでしょう。いろいろな銀行で見積りを出してもらうことで、住宅ローンプランの比較がしやすくなり、交渉もできるようになります。

自営業者の注意点とおすすめ銀行

自営業者の場合、事業を始めるため・設備投資のため等に国金や銀行ですでにローンを組んでいるという人もいるでしょう。これは車のローンや教育ローンなどと同様に、住宅ローンの審査でチェックされます。

住宅ローンの借り入れ条件として、収入の上限が設定されています。

年収 手取り年収 20% 25%
300万円 240万円 4.0万円 5.0万円
400万円 320万円 5.3万円 6.7万円
500万円 400万円 6.7万円 8.3万円
600万円 470万円 7.8万円 9.8万円
800万円 600万円 10万円 12.5万円
1000万円 730万円 12.2万円 15.2万円
1200万円 830万円 13.8万円 17.3万円
1500万円 1000万円 16.7万円 20.1万円
年収400万円未満 30%以下
年収400万円以上 35%以下

もし収入が400万円、金利1.5%、35年の借り入れであれば、最高3800万円まで借りることができます。しかしもし既にローンを借りている場合、その分がマイナスされてしまいます。例えば500万円金利2%10年返済で会った場合、年に55万円、毎月4万6000円の支払いとなります。

この支払い分が加算されるため、住宅ローンの融資額がガクンと下がり、2300万円までしか貸し出ししてもらえなくなります。たとえ10年間で支払が完了する予定であっても、借り入れ当初の返済負担率が高くなるため、大きく融資額が下がることになります。このため、必要なお金を十分に借りれないということが起こってしまいます。

この場合は、現在借りているローンを先に返すことをおすすめします。他情報サイトなどでは、裏ワザとしてローンの一本化で無理やり借りるという方法を紹介していますが、住宅ローン特有の低金利が利用できないことや、借り入れ金額が上がれば契約諸費用も上がるということをきちんと説明していません。まずは目の前の借金から堅実に返していくことが一番効率の良い返済方法です。

チェックポイント

経営状況・収支情報をしっかり説明すれば決して不利にはならない

チェックポイント

交渉によって条件が大きく変わる

チェックポイント

フラット35は自営業者の審査が通りやすい

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